ショートショートの衰退 1 (たまご文庫) Kindle版 作・月野玉子 イラスト・愛菜
オススメあれこれ - 2016年09月22日 (木)
『月野玉子』ではなく『月野王子』だと読み間違いしていました。
「検索に引っ掛からんなあ」と思っていたらタマゴだったわけです。
それはともかく、本書はSFショート集だ。SFと言ってもあらゆる分野を含める為、人によって捉え方は違うと思う。
悪魔や怪奇現象等の事象は、厳密にはScienceFictionに含まれない。
だからアメリカでは『SF』から『Sci-Fi』に変わった。
Sci-Fiとは『SFに分類されるが、よりエンターテインメント性が高いもの』という定義である。
日本ではSF黄金期に『空想科学小説』から『面白ければSF』という認識が確立していた。
故にSFは『サイエンス・ファンタジー』とか『ショート・フィクション』とか、テキトーに解釈されるようになり、
知名度を得た作家から『SF小説』というカテゴリを外し、題名と作者名のみを表記するようになった。
つまり、筒井康隆の本は『筒井康隆の本』という唯一のカテゴリに分類されるわけだ。
本書も同じく『月野玉子の本』である。適度な分量、リズミカルな文体、各話のアイデア、どれをとってもハイレベルで、
面白い。あっという間に読み終えてしまった。『世にも奇妙な~』のような場面が思い浮かぶ程だ。
ただ、本の文章量が少なく感じた。
1巻が99円だけど、発行予定が5巻なので495円になる。
これはどうなんだろう? 99円のロイヤリティは35%だから、税を引かれるから30円ぐらいだ。
いっそ上巻、下巻に分けて各250円~350円にした方がいいかも? ロイヤリティは70%。
仮に250円で上下巻にすると500円。ロイヤリティは約350円。
これだけ面白ければいずれかなり売れると予想されるので、おっと余計なお世話かな。
とにかく月野玉子氏のSS小説は傑作なので、読んでみて欲しい。
ところで、『ショートショートの衰退』って表題より『月野玉子傑作SS集』の方が…。
はい。余計なお世話でした。
- 関連記事
-
- 島製作所 サニーウォーカーAW-III チェックネイビー
- いばらの王(アニメ)
- イカ娘 安部真弘
- ショートショートの衰退 1 (たまご文庫) Kindle版 作・月野玉子 イラスト・愛菜
- 『小五妹SS集その1』戸松有葉