プロフィール

Nobuyuki Takezawa

Author:Nobuyuki Takezawa
電子書籍のトビラへようこそ!

当ブログでは、私の発行済みの電子書籍を紹介をしております。また、楽しんで頂けるようエンターテインメントブログを目指しています。ごゆっくりお楽しみ下さい。

※プレビュー画像はかなり美化しております。こんなに若くありませんしm(_ _)m でも、カラオケ好きなのでマイクを持たせました※

タグロゴ

カテゴリ

最新記事

CMエリア②

最新コメント

月別アーカイブ

FC2掲示板

ブロとも申請フォーム

RSS

B-BOX

B-BOX

【B-BOX 本文抜粋】

 それは台座に固定されおり、動く様子は無いようだ。一体これは何なんだ? 冷蔵庫のようなボディらしきものから手と足が出ている。手も足も太い竹の棒みたいで、全体の色は真っ黒だ。手の指は三本だ。足の指は認められない。まるで尖った靴を履いているみたいだ。手足の関節は、関節らしき部分が膨らんでいるだけだ。

 「B-BOXって言ったな」

 俺はB-BOXに近付いて言った。誰も遮ろうとしない。

 「ええ」

 と奈々美。

 「意味は?」

 「正式な名称はBクラス32型単座式試作ボックス、です」

 「へー」

 俺はB-BOXに触れた。B-BOXの表面は均一にざらざらしていた。

 「…ボックスってなに?」

 と俺。

 「簡単に言うと、パワードスーツの事です」

 奈々美はB-BOXの周囲の計測器を見ながら言った。

 「えーっと、じゃあこれはパワードスーツなのか?」

 「そうです」

 「どうしてBOXって言うんだ?」

 「部品の規格から来ています。初めはこの長方体のデザインから名付けられましたが『BOX規格』を設定しておけば、量産の際に何かと便利だからです」

 「『B』は何のB?」

 「型番です。データだけのシミュレーションを繰り返して、Aから始まって、アルファベットを一周して、Bで実際の機体が完成しました。ですからB-BOXと言います」

 「『C』とか『D』は無いの?」

 「今の所はBOXの規格がBで統一されてますので」

 「ふーん。この黒い冷蔵庫に竹みたいな真っ直ぐの手足が生えてるのがパワードスーツのB-BOX?」

 「ええ」

 「で、俺が乗るというか着るわけ?」

 「そうです」

 「俺の選考基準は?」

 「多岐に亘ります。二百項目ぐらいありますが、資料を持って来ましょうか?」

 「いいや、結構だ。取り敢えず、乗ってから話をしよう」

 「そうですね」

 何故か奈々美は嬉しそうにB-BOXの後ろ側に回った。俺も付いて行く。

 B-BOXを台座に固定していた箇所が全て『シュバッ』という音と共に外れた。真空ボルトを使っていたのだろう。

 奈々美は手にしている簡素なリモコンのスイッチを入れた。『ムニュン』と音がして、B-BOXの背中が真っ二つに割れた。

 「おー…」

 俺は中を見て思わず声を出してしまった。ただのハリボテだと思っていたのになにやら機械がぎっしり詰まっている。

 「どうやって乗るんだ?」

 と俺。

 「えーっと、バイクがウイリーしている状態を思い描いて下さい」

 「ふむ」

 「まず右足を中に入れて下さい」

 「こ、こうか!」

 俺は言われるままに右足をB-BOXの中に入れた。

 「ペダルのような物の上に右足を乗せて」

 「う…、これか。よし乗せたぞ」

 「左足も同様にして下さい」

 「お、おう!」

 「次は胸とお腹のクッションに身体の前を押し付けて」

 「ぬぬぬ」

 「そうすると右手と左手が操作側のマニピュレーターに触れるでしょ?」

 「おう」

 「指を入れて下さい」

 「おう」

 その動作の直後に『セットオン』と機械的な声が聞こえた。

 「『背面ハッチオン』と言って下さい」

 「背面ハッチオン」

 と言った途端に背中が閉まった。そして全ての方向が見られるモニターが点灯した。全包囲モニターってやつだ。頭の上も足の先も、真後ろも見れる。

 「乗り心地はどうですか?」

 と奈々美。俺は奈々美の顔をアップにして見た。やっばり美人さんだ。

 「バイクに乗って、ずーっとウイリーしているみたいだ。あれ? ふむ、座り心地はいいね」

 「他もすぐに慣れると思います」

 「で? これからどうする?」

 「レンさんは何もしません」

 「はい?」

 「今日はB-BOXの起動時のコンピューター制御反応とレンさんとの脳波の同調具合をみるだけですから」

 「このまま動けないのか?」

 「そうなりますねえ」

 「どれくらい?」

 「二時間は…、いえ三時間は」

 「そんなにーっ! 降りる」

 「無理です。操作系を外部に移しましたから」

 「どうして三時間も動いちゃいけないんだ!」

 「説明しましたよ。B-BOXとレンさんの脳波の同調を図るって」

 「小便したい!」

 「どうぞ」

 「どうぞって、漏らせって事か!」

 「はい。股間の水分はすぐに吸収する設計です」

 「ウンコもか!」

 「あまりお勧め出来ませんねえ」

 「腹減った、喉渇いた」

 「左手の小指にスイッチが当たると思いますが、それを押しながら『水、食料』と命じて下さい。チューブが伸びできます」

 「ぬおーっ!」

 俺は脱出しようと思いっきり背中を押し付けた。また、肘を広げたりした。

 「ん? 脱出しようとしてるんですか? これはいいタイミングですね。内圧測定開始」

 と奈々美が言うと遠くの方のモニターが点灯し、B-BOXの透視図が現れ、俺が押している部分が赤く表示された。



B-BOX

本文を校正して、表紙を変更した。

これがリニューアル! 内容は同じ! 
関連記事
このエントリーのタグ: 武澤信幸 SF小説 SF長編小説 amazon Kindle B-BOX
コメント
▼このエントリーにコメントを残す