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Nobuyuki Takezawa

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隣の世界/弥太郎

隣の世界/弥太郎

隣の世界/弥太郎・本文抜粋】


 この川の名前はなんだっけ? 凄く水量が多く、深い。僕はただぼーっと川の流れを見ていた。

 その時だった。川の中ほどで何かが光った。

 「ん?」

 僕は目の錯覚か、それとも目の病気かと思った。でも違った。『チカッ』と光った光が、次第に大きくなっていった。そして巨大な光球体になった。

 「あわわわ」

 僕は腰が抜けるかと思った。こんな現象見た事ない。UFOがワープして来たのだろうか? それとも巨大な人魂か?

 『チュイン』という音がした。そして僕の後ろのコンクリートの堤防に穴が開いた。何なんだ? 何が起こっているのか?

 今度は『ズドドドド』という音と共に背後の堤防が砕けた。そうなって初めて気が付いた。光る球体から攻撃されているのだ。

 僕は逃げようとした。するとまた攻撃された。でも、じっとしていたら死ぬ。殺される。なるべく遠くへ行かなければ。

 その時、『バシャ!』という音がした。何かが川に落ちたようだ。そして光る球体は次第にその輝きを失い、消えた。

 「なんかおちたよなあ…」

 僕はふらふらになりながら独り言を言った。球体のあった場所に恐る恐る近付く。何か大きいものが二つ、川を流れて行く。

 どうしよう? このまま見て見ぬふりをしようか。ああ、出来ない。僕はそんな事が出来ない性分なのだ。だから自室に子猫が居る。

 木の棒を探し、大きな流れるものを二つ、岸に寄せた。僕は驚いた。二つとも人間だったのだ。

 一人は若い女。一人は防毒マスクのようなものを被っていて分からない。怖かったけど、一人ずつ岸に上げた。

 二人とも見た事の無いアサルトライフルを抱えるように持っている。女の方は息をしている。良く見ると非常に美人で若い。女、ではなく少女と呼ぶべきだ。うん。

 ガスマスクを被って、黒っぽい軍服のようなものを着ている方を棒で突っついた。反応は無い。ゆっくり近付いて、マスクを取った。出て来たのは死んだ男の顔だ。僕は『ひぃ』と悲鳴を上げた。

 「う、うう…」

 と少女が呻いた。意識を取り戻しつつあるようだ。彼女は迷彩模様の服を着て、これまた迷彩模様のズボンを履いている。靴は安全靴のようだ。

 「だ、だいじょうぶですか?」

 と、またしどろもどろになって言った。女は反応しない。そこで首に触れて見た。

 少女が、カッと目を開き立ち上がった。そして抱えていたアサルトライフルの銃口を僕に向けた。と思ったら少女はひっくり返った。多分立ちくらみだろう。あんな冷たい川の中に居たのだ。急に動いたりしたら命に関わる。

 「お、お前…」

 と少女は僕を見て言った。

 「な、なに?」

 「軍人か?」

 「いえ、一般人です」

 「民間人という意味か?」

 「はい、そうです」

 「ここは、第47戦闘区域のはずだが、なぜ民間人が居る?」

 「は?」

 「質問の意味が分からないのか?」

 「はい」

 「う…」

 と彼女は呻き、気を失った。脇腹から血が出ている。

 僕は慌てた。どうしようどうしよう! 変な光る玉から軍服を着た男の死体と、少女が川の中に落ちて岸に上げた。ああ、誰がこんな事を信じるのか。俺だって信じない。ホントにどうしようか…。

 …幸いな事に、この辺りは滅多に人が通らない。周囲を見渡す。誰も居ない。僕はまず男の死体を引きずって、藪の中に隠した。その際に、男の持ち物を全部拝借した。マスクに手帳に通信機にアサルトライフルに予備弾に、なんか訳の分からない機械とかだ。それらを男の軍服で包んだ。

 そして少女をおぶった。やけに重い。僕はふらふらしながら、人目を避けてどうにかアパートに辿り着いた。居間に行き、少女をゆっくり床に降ろす。男の持っていた物も床に置いた。



隣の世界/弥太郎

『隣の世界』はパラレルワールドハードSFですけど、『弥太郎』が好きです。

SFでも何でもないんですけどね。


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