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ミロクサマ/夏の風

ミロクサマ/夏の風

【ミロクサマ/夏の風・本文抜粋】

 教室の黒板の横にある掛け時計を見た。ちょうど正午になったところだ。

 その時、『バタン』『コツ』『ズル』というような音がした。何の音なのか、みんな教室を見渡している。現国の先生もキョトンとした顔をしている。

 そしてクラスメートの何人かが机に突っ伏しているのが分かった。人数を数える。三人だ。

 三人同時に居眠りしたのだろうか。先生も『しょうがないなあ』という顔でその内の一人、響子ちゃんに近付いた。

 「こら、授業中に寝るな」

 と先生は持っていた教科書で響子ちゃんの頭を軽くポンと叩いた。

 普通だったら、目を覚まして『ごめんなさい』とか言う展開だ。しかし、響子ちゃんは身動き一つしない。他の二人に近くのクラスメートが同じような事をしたが、彼らも何の反応も示さなかった。

 先生の顔色が変わった。そして響子ちゃんの肩を揺さぶった。響子ちゃんはゆっくりと椅子からずり落ち、床に倒れた。何人かの女子が悲鳴を上げた。一気に教室がざわめく。

 「おい、手伝え!」

 と先生は響子ちゃんの隣の席の男子に言った。そして二人で響子ちゃんを抱えて教室から出ようとした。

 「ひいいいっ!」

 と、また女子の悲鳴が上がった。見ると、倒れた男子が目をカッと見開いて床に仰向けになっていた。鼻から血が出ている。そしてその顔色はみるみる白くなって行く。

 僕はその男子に駆け寄り、首に触れた。脈が無い。しかも冷たい。胸に耳を当てる。息をしていない。鼓動音も聞こえない。

 彼は死んでいる。そうとしか思えない。もう一人の男子も同じような状態で床に転がっていた。

 みんな騒ぎ始めた。他の教室からも悲鳴や怒号が聞こえてきた。一体、何が起こったのか。

 隣の教室から社会科の先生が慌ててやって来た。その先生は僕達の教室を見て息を呑んだ。

 「ど、どうなってるんですか」

 「分かりません。うちは四人の生徒が倒れて」

 「他の教室でも同じみたいです。保健室に運んでいる場合じゃないと思います」

 「そうですね。救急車と警察に連絡しましょう」

 「私がして来ます。生徒を落ち着かせて下さい」

 「分かりました」

 と先生達は話し合い、社会科の先生は職員室へと走り、現国の先生は響子ちゃんを床にそっと下ろした。

 僕は響子ちゃんの側に行った。顔に血の気が無い。目は閉じているが鼻から血が出ている。どう見ても死んでいる。

 同時に三人が同じように死んだ。何故だ? 何が起こったんだ?



ミロクサマ/夏の風

ミクロサマがやって来る。持って来たのは悪夢か慈悲か?

その後日談『夏の風』の二編を収録。


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