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Nobuyuki Takezawa

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声優やろうぜ!

声優やろうぜ!

【声優やろうぜ!・本文抜粋】

 ツヨ兄の部屋のドアをノックする。部屋の中から『どうぞー』と聞こえたのでドアを開けて中に入った。ツヨ兄と敏子さんはテレビを観ている…。いや、ゲームをしている。しかもそれは『声優やろうぜ!』だった。

 「ツヨ兄! 『声優やろうぜ!』持ってたんかいな!」

 と僕は吃驚して言った。ブロードバンドに接続しなくても、パッケージ版には最初から結構な数の動画が入っているのでそれで遊んでいるようだ。

 「当然だ。流行に乗り遅れるような俺じゃない」

 「流行?」

 「ニュースでも採り上げられている程の人気ソフトだ。それに面白い」

 「ニュースに? マジで?」

 「『新世代を代表する画期的ゲーム』っていろんなニュース番組で取り上げられている。それに、バラエティ番組でも使うらしいぞ」

 「バラエティ番組で?」

 「本物のプロを呼んでやるそうだ。このテレビ、ハードディスクに録画出来るからしておいてやるよ」

 「あ、ありがとう」

 そんなに多方面にこのゲームが進出しているのか、と僕は吃驚した。

 「敏子さんもするの?」

 と美奈が敏子さんに訊いた。

 「ええ。演劇部に居たから好きなんです、こういうの」

 「ほぉー」

 美奈が腕組みをして大げさに感心した。

 「なあ。みんなでコンテストに出ぇへん?」

 と美奈が切り出した。

 「言うと思った。ニュースでコンテストの事を取り上げてたよ」

 ツヨ兄はゲーム画面を一時停止にして僕と美奈に向き直った。

 「結論から言う。無理だ」

 「なんで?」

 僕が聞き返した。

 「人数が足りない」

 「あー…。でも母さんが参加してくれたら」

 「母さんはまるで興味がないそうだ。それは確認済みだ」

 「友達とかおれへんの?」

 「駆け落ちの身で知り合いに会えるかよ」

 「そりゃそーやな。ふう。あかんかあ」

 「セミコンテスト目指して遊んだ方がいいぜ」

 「あ、そうやなあ」

 セミコンテストとは、東京で開かれる決勝大会の応募が多すぎて急遽アルティ7の中の仮想空間で開催される事になったコンテストの事だ。応募作品が多数、映画の様に上映されるらしい。でも賞金も何も出ない。

 いや、それでいいのだ。『声優やろうぜ!』はゲームだ。面白ければいいのだ。そう割り切ろう。

 そして僕と美奈は、ツヨ兄と敏子さんと一緒に『声優やろうぜ!』で遊んだ。ルーターの番号を教えて、ブロードバンドと接続して、新しい動画をダウンロードした。ゲームチケットは僕の奢りだ。後で気付いたのだけど『貸しね』と言っておけば良かったと後悔した。でもツヨ兄は敏子さん用のUSB端子付きマイクと、マイク専用のセレクターも買っていたのであまり腹は立たなかった。

 ツヨ兄は普段は鼻持ちならない喋り方だけど、いざ演技となるとかなり上手い。敏子さんもそうだ。でも大阪弁を『訛り』と言うのには反発した。自分も河内生まれの河内育ちのくせにちょっと東京弁が使えるからって偉そうにする。実際、僕から見ると偉いから仕方ないけど。それでもツヨ兄と敏子さんのアクセントを何箇所も修正しなければいけなかったのには驚いた。東京弁は放送共通語ではないという証を見た思いだった。



声優やろうぜ!

動画に声をアテるだけのゲーム『声優やろうぜ!』が大人気。

本当にあったらいいなあ、と思いません?


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