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Nobuyuki Takezawa

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ミガドロ沼

ミガドロ沼

【ミガドロ沼・本文抜粋】


 【研究五日目】

 水のサンプルの中身が消えた。正確には、中に入っていた生物がみんな居なくなったのだ。その事を発見したのは昼休みだった。そして残っていたのは緑色の水だけ。岡田先生も不思議がっていた。特に人間の姿をした生物を顕微鏡で見て観察しようとしてたのに跡形も無く消えてしまったのだ。

 放課後、私はミガドロ沼の水の採取を行った。今回はビーカーをビニール紐で括って、適当な水深で水を採取した。豊年えび、カブトエビ、人間みたいな生物、それぞれが採れた。

 「わー…」

 私は思わず声を出してしまった。人間みたいな生物がビーカーにいっぱい、溢れるほど採れてしまったのだ。こんなに要らないので、数を調整しようと中身を半分ぐらい沼に戻そうとした。すると、人間みたいな生物はゼリーみたいにくっ付いて、全部沼の中に落ちてしまった。何なんだろ、この現象は? 私は一匹だけを掴み…。掴み? あっ! そんなに大きいのが居るのか! 私は気持ち悪くなって沼に戻した。

 再チャレンジでどうにか昨日と同じ様なヤツを一匹だけ採取した。そしてそのまま学校へ戻り、岡田先生に見せた。

 「その沼って、学校の近くなんですか?」

 と岡田先生はビーカーに入った人間に似た生物を陽光に透かして見て言った。

 「ええ。まだ私一人で研究したいので場所は秘密ですが」

 「僕も興味が湧いてきました。公表するときは真っ先に教えて下さいね」

 「勿論です」

 私は専門家の有り難味を知っているので快諾した。公表する前にいろいろ教えて手伝って貰った方がいいかも知れない。

 生物が消えた原因は分からないが、人間みたいな生物を早速解剖する事にした。解剖専用の薬の匂いを嗅がして動きを止めて、ピンで手足を固定する。カエルの解剖と同じ要領だ。岡田先生は見事なメス捌きで解剖していった。

 「むう…」

 と岡田先生は唸った。

 「どうかしましたか?」

 「両生類の可能性が高いんですよ。首に鰓がありますから。でも肺も大きい。しかし…、これは…、なんと…」

 「何ですか?」

 「手があります。人間そっくりの。指も」

 「はあ」

 「脳の容量が、身体の大きさの割にはとてつもなく大きい」

 「はあ」

 「乳首が二つある…。胸が膨らんでいる。乳液状の液体が出る…。子宮もある…」

 「はあ」

 「哺乳類か? そんな馬鹿な。おっ!」

 「どうしました?」

 「子宮の中に胎児がいます。人間の胎児にそっくりだ」

 と岡田先生は顕微鏡を持ち出してその物体をプレパラートの上に乗せて私に見せた。驚いた。本当に、人間の胎児にそっくりなのだ。

 「これは大変な発見かもしれません」

 と岡田先生は真剣な顔で言った。私は頷くしかなかった。



ミガドロ沼

人間とは何なのか? どこから来て、どこに行くのだろう?

ミガドロ沼に答があるかも知れない…。


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